憎い部活の顧問
依頼者:K様/40代/会社員
息子の顧問が憎い。そう思うようになり呪いに手をかけてしまった。 息子は小さいころから野球に打ち込んでいた。 小学校の時はリトルリーグに。中学でももちろん野球部に入り、ゆくは強豪高校、甲子園、それが私たち親子の夢だった。 それがあの顧問によってつぶされてたまるか。
息子が入った中学は地元でも有名な野球部があり、そこから強豪高校への推薦などもあった。 だからこそ、その中学を目指してリトルリーグの時から朝から晩まで日曜も休日返上で練習に熱を入れていた。 何度も何度も中学の練習も見学に行き、その当時の顧問の先生やコーチなどにも顔を覚えてもらい、少しでも関係が良くなれば、と生徒の移動を手伝ったり、お茶やおにぎりの差し入れなどもしていた。全ては息子が入学した時のために。 それがその中学の野球部の顧問が突如変わってしまった。
顧問も年齢が年齢だったため体調不良のためだそうだ。 代わった顧問は以前までの顧問のやり方を否定することから始めた。 いや、否定することだけをした。 元々大した指導力がないこの顧問にとっては自分の存在を表すためには前任者のやり方を否定することだけだったのだろう。 今までレギュラーだったものは全て補欠に回り、完全実力制だったレギュラーは顧問の好み一つで動かされることになり、 いかに顧問に好かれるか、それだけの部活になってしまった。
そんな中でまともな練習などできるはずもなく、顧問の気分次第で試合・休み・たまにテレビや雑誌などで見たわけのわからない理論の練習などが繰り広げられるようになった。 こんなことで野球がうまくなるはずがない。私は意を決して保護者を取りまとめ顧問と話し合いを持った。 その場で私は子供たちの将来のための部活の在り方を熱く語った。語ったつもりだった。 顧問は「よくわかりました」と一言言って、場を離れた。 これでよかったのだろうか・・・しかし、言わなかったらいつまでたっても解決はしない。 私は後悔の念にさいなまれながらも自分の決断に誇りを持った。
しかし、それはすぐに裏切られることになる。 次の日、部活の後、息子は沈んだ顔で帰ってくるように。 どうしたんだ。練習がきつくなったのか。私は息子に聞いた。 息子は口を閉ざしたまま。もう部活に行くことはできない、といった。 息子が言うには、顧問からこれから絶対に試合には出さない。 お前の親は俺のやり方にケチをつけた。絶対に練習などもさせないので、今のうちに他のクラブに行ったらどうかと言われたそうだ。 なんということを。 それが指導者としての在り方なのか。 私はもう一度、顧問と話し合いの場を持とうとした。
しかし、顧問は多忙を理由に一向に話し合いの場にでてこない。 学校の校長も部活は顧問に一任している、との姿勢で全く取り合わない。 後で聞いたことだが、この顧問は教育委員会からの出向で、校長も頭が上がらないそうだ。 しかもこの顧問は前任の学校でも問題を出し、一時的に教育委員会に籍を置き、そこからこの学校に赴任してきた、とのこと。 なぜそんな人物か。 またそんな人物がなぜ顧問を引き受けたのか。
一説によればこの人物は自分が問題を出したことを今でも認められず、自分から強くどこかの学校への赴任を希望してきたが、学級を任せられない学校は学級の代わりに部活を任せることでお茶を濁したそうだ。 そんな馬鹿な大人の事情で息子の夢が絶たれる。そんなことが許されるわけがない。 そんなときにテレビで呪い代行を知ったのだ。 最初はそんなことができるわけがない、と思ったものだ。 それでももしも叶うのなら。
あの時の私はまさに藁をも掴むものだったのだろう。 無料相談のダイヤルを回したのだ。 担当者の方に事情を話し、呪いのプロセスを詳細に聞くことができた。 全てを聞き終わったとき、私の中の疑念はすべて取り除かれ、ただお願いします、と頭を垂れた。 素直に呪いの力にすがろう。呪いの力なら息子を守ることができるだろう。その思い一つだった。 そしてあの顧問がまた問題を起こして学校を去ることなったと聞いた。 なんでも女子生徒への指導と称して、体を触ったこと、セクハラだったそうだ。 その他にも盗撮やLINEへの卑猥なメッセージなども出てきて、今度こそ懲戒免職は免れない様に。 あの校長も指導力不足を指摘され停職を受けることになった。
その後は、あの体調不良で顧問をやめられた監督が戻ってきて、息子ものびのびと野球をしている。 息子に才能があるか否か、プロ野球選手になれるかどうかはもちろん彼の努力次第だ。 だからこそ、彼の努力を無駄にするような環境を作るなら、親としてどんな手段を使ってでもそれをとめる。 例えそれが非道な手段、呪いであろうと私はそれこそが正道であると信じている。
呪鬼会より返信
依頼者のお父様がおっしゃった通り、呪いとは邪道です。しかし邪道の中にも理はあります。理不尽な力で弱者が苦しめられたとき、呪いは究極の救いとなってあなたの力になるのです。
今回のようにお父様が呪いの力に頼られたのも日頃の行いの成果だと思います。息子様の大成を心よりお祈り申し上げます。
※個人の感想であり効果を保証するものではありません。